
「クラウド化」とは、オンプレミス(自社管理)のNASのデータを、インターネット経由でアクセスできるクラウドストレージサービスへ移行することです。
メリットは、場所を選ばずアクセスできる、メンテナンス負担が軽減される、容量の追加が容易になるなどです。一方、移行の手間やインターネット環境に依存するデメリットもあります。
マイクロソフト製品との親和性が高い「Azure」を選択をお勧めします。
準備(最初に検討が必要な項目)
1.社内に存在するドキュメントファイルの種別と容量 ・・・社内調査
2.読み書き速度が必要なドキュメントファイル ・・・社内調査
3.長期保管が必要なドキュメントファイル ・・・社内調査
4.バックアップと回復(リストア)手順 ・・・システム会社提案
5.ネットワークの接続方法 各端末がクラウドに接続する手順 ・・・システム会社提案
6.セキュリティ施工 ・・・システム会社提案
7.テストサイトの試行 ・・・システム会社提案
一般的なファイルサーバ図

Azureファイルサーバ図
全ドキュメントファイルをクラウドへ移行する場合

ハイブリットファイルサーバ図
ドキュメントファイルを社内NASとクラウドへ移行する管理ファイルを区分けする

クラウド化のメリット
場所を選ばずアクセス可能:
インターネット環境があれば、どこからでもデータにアクセス・共有できるため、テレワークなどにも対応できます。
管理・メンテナンス負担の軽減:
ハードウェアのメンテナンス、ソフトウェアの更新、セキュリティ対策はクラウド事業者に委ねるため、自社で行う負担が大幅に減ります。
容量の柔軟な追加:
必要に応じて、ストレージ容量をオンラインで簡単に追加できます。
災害対策の強化:
物理的な機器の故障や災害によるデータ消失リスクを軽減できます。
クラウド化のデメリットと注意点
移行の手間:
既存のデータをクラウドへ移行する作業に手間と時間がかかります。
インターネット環境への依存:
通信環境の速度や安定性が、作業効率に影響します。
ランニングコスト:
月額課金制のサービスが多く、継続的なコストが発生します。
セキュリティ:
適切に設定を管理しないと、セキュリティリスクが生じる可能性があります。また、自社での管理とクラウド事業者任せの場合の責任範囲を明確にする必要があります。
移行前の準備:
移行前にデータの整理、フォルダ構成やアクセス権限の見直しなどが必要です。
クラウド化以外の選択肢
NASとクラウドストレージの併用:
既存のNASを残しつつ、クラウドストレージをバックアップ先や共有用途で併用する方法です。ハイブリッド運用とも呼ばれ、両者のメリットを活かせます。
クラウドNAS:
データはクラウド上に保存されるものの、ローカルのNASと同様の機能を提供するサービスです。自社でNASを管理する必要がなくなります。

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